日本時間の未明より開催された伝統のトリプル・クラウンの第2戦「Vans World Cup of Surfing」を以って、メンズ、ウィメンズ共に2019のクオリファイングツアー(QS)の全日程が終了しました。これで、QSからの2020シーズンチャンピオンシップツアー(CT)へ昇格する選手がほぼほぼ決定(ウィメンズはCTも最終戦が終わったので確定)しました。
やはり惜しむらくはウィメンズのアムちゃんこと、都築有夢路。ウィメンズQSの日程はオーストラリアで行われたQS3000で一足先に終了。シード枠で出場したものの、まさかの1回戦敗退。あとはQS、CTからダブルクオリファイの可能性がある、コスタリカのブリサ・ヘネシーのCT最終戦の成績如何にその運命は委ねられました。昨年の同コンテストでは、ワイルドカードながらもクォーターまで進出したブリちゃんでしたが、何とここでまさかの1コケ…。ニッキ・ヴァン・ディック(オーストラリア)にCTランキングが抜かれ、QSからのクオリファイに。この結果により、ラスト1枠を待っていたアムちゃんは惜しくも、本当に惜しくも、日本人女子として史上初のCTクオリファイを逃してしまったのです。しかし、これは良くあることで、誰もが全力で戦った結果なのでしかたありません。アムちゃん本人が一番悔しいと思いますが、QS10000、WJCジュニア優勝はいずれも日本人女子初の快挙。ここは大きな拍手でその健闘を讃えようじゃありませんか!それに、来年のCTでは、補欠枠のトップシードなので、他の選手の怪我などによる欠場の場合に出番が回ってきます。またスポンサーが変わらないのであれば、Rip CurlがCTで2戦クレジッットしてますので、ワイルドカードでの出場の可能性も十分にあります。恐らく、来年もQSはフォローするでしょうし、CTも出れるはず。チャンスは2つあるので、どちらからでもいい、CTクオリファイを期待しましょう! GO, AMURO!!
一方男子の方は最終戦のパイプマスターがまだ残っていますので、最終的なランキングが出ていませんが、QSからは何名かのクオリファイが確定したようです。その中でもやはり嬉しいのは、日本人の血を引くコナー・オレアリーのCTへのリクオリファイでしょう。たった一年で戻ってこれるのは実力のある何よりの証拠です。またあのオーセンティックなバックハンドアタックを見せて欲しい。おめでとう、コナー!
メンズのCT、QSのランキング表を見て気づいたんですが、このランキングが変動しないまま最終戦のパイプが終わったとすると、何とブラジリアンは実に12名。つまりCTサーファーの1/3になります。どうやら時代はブラジル、2020年もブラジリアンストームが吹き荒れそうです。
Text : Yasuyoshi Ogawa