デザインが変わればボードの動きは変わる!攻略のポイントは?~ショートボードの場合~

ツインフィッシュの場合


センターフィンがない特性を生かしたスムーズなカービングターンで、スピードを維持しながら波を乗り継ぐことに適したデザイン。(175×50.5×6.5㎝)
ツインフィッシュ

連続ターンでつないでいこう

「真ん中のフィンがなく、ルースで軽快な動きになるので、スラスターより浅めなライン取りで、よりレールを使うことを意識してターンします。激しいアクションを狙うというよりは、ボードを蹴り込まないように波のフェイスをスイスイとスピーディーに走っていくイメージです。ただこのモデルは昔のツインフィッシュに比べて厚み、幅ともに抑えてあるので、よりタイトなターンを活用して加速していくこともできます」(辻裕次郎プロ)

ハイラインでのターンを意識する

「ツインフィンはセンターフィンがない分、3本フィンのスラスターに比べて波との密着度が低いデザイン。加速するためには、波の高い位置(=ハイライン)を走っていくようにします。高い姿勢でクルーズしながら、ライディングを途切れさせないように波を乗りつなぐのが基本的な乗り方。技を行う必要がないので、ふたつのフィンを使ったシンプルなターンを心掛け、無駄に動かさないようにしながら加速していくのがツインフィンの醍醐味です。フィットするのはフェイスの広い波。スピードに乗ってきたらレールを意識した大きなターンをしてみましょう。フィンの抵抗が少ない軽やかなフィーリングは、よりスピードを感じさせてくれます」(辻裕次郎プロ)


1.クルージング

波のハイラインをリラックスしたターンで走るシンプルなライディング。センターフィンがないことによって驚くほど動きは軽く、ターンを繰り返すことによって、どんどん加速していく。
クルージング

クルージング

2.ノーズライド

浮力と抑えめのロッカーを生かした乗り方。掘れた場所で、後ろ足を残し、パーリングしない程度に前足をノーズにかければ、波の衝動を味わえるとともにスピードを感じられる。
ノーズライド

次回はミッドレングスとロングボードについて解説していきます。


教えてくれた人・・・
辻裕次郎プロ
辻裕次郎プロ

つじゆうじろう● 1985 年生まれ。徳島県生まれ。ジュニアの頃から国内外のコンテストシーンで活躍し、16 歳でプロに転向、2014年にはJPSAグランドチャンピオンに輝く。スタイルを兼ね備えた、スピーディーでキレのあるアクションが魅力のトッププロサーファー。

写真/高橋賢勇 取材・文/高橋 淳
[サーフィンライフ2018年1月号掲載記事を再構成]