JPSA特別戦「さわかみ チャレンジシリーズ 鴨川」は「西慶司郎」選手と「脇田紗良」選手が優勝


今年初のJPSA公式戦、特別戦「さわかみ チャレンジシリーズ 鴨川」。コロナ禍によって国内のプロサーフィンツアーJPSAやWSL QSの試合は4月以降中止を余儀なくされた。そんななか新しい生活様式に対応した大会運営で開催となった今大会。運営、地元ローカルの皆さん、スポンサー、選手達も一致団結し、大会が開催されることとなった。

会場となった鴨川は連日の北東風も交わしサイドオフで地形も安定。最終日も胸肩〜セット頭サイズの波も入り、時折セットが止むことはあったが見応えのあるファイナルデイとなり、選手たちはスペシャルなライディングで華を添えた。今大会は勝ち上がれば勝ち上がるほど賞金がプラスされていくシステムだったため、


ファイナルに進出したのは女子が五輪出場権を条件付きで内定している松田詩野選手と世界で結果を出しはじめている脇田紗良選手。レジェンドサーファーの脇田貴之プロの長女だ。
ここまで連日のマスメディアからの注目とプレッシャーにも負けず、ファイナルへと進出した松田と直前の怪我をおして出場した満身創痍の脇田のファイナルは点数差以上に白熱したものとなった。そんなクロスゲームを終わらせたのは脇田が繰り出したバックハンドのキワドイ3発のアクション、9.5ptがコールされ今大会の最高得点となった。


続いてメンズのファイナルに進出したのは、普段はQSを舞台に世界をまわる大原洋人選手と全員がプロで実力者の西3兄弟の次男で、セミファイナルで弟、優司選手との兄弟対決を制した西慶司郎選手の対決。
序盤はリズムよく技を繰り出す大原がリードした展開だったが思うように点も伸びず僅かなリード、それに対して冷静に波を待ち得点を重ねた西が逆転、最後まで冷静な試合運びで大方の予想に反して西慶司郎選手が優勝を果たした。

ウィメンズ
優勝  脇田紗良(賞金¥244,750)
準優勝 松田詩野
3位   川合美乃里
3位   庵原美穂

メンズ
優勝  西慶司郎(賞金¥798,500)
準優勝 大原洋人
3位   西 優司
3位   金沢呂偉

次の大きな大会はISA WSG(ワールドサーフィンゲームス)の派遣選手を争うJAPAN OPENが10月末より予定されている。
コロナ禍で厳しい情勢が続くが、新しい生活様式に則した大会をひとつでも多く開催し、プロの活躍の場を提供できることを願う。
JPSA
https://www.jpsa.com

Photos:Junji Kumano