©WSL / KENNETH MORRIS 最高峰の戦いだけあり、ギャラリーの数も桁違い
昨年由緒あるVans US Openの2連覇を果たした五十嵐カノア。ファイナルでは残り3分を切りニード7.41と崖っぷちに追い込まれたが、終了のホーンまで2分5秒でセットの波にプライオリティを使いテイクオフ、フィニッシュでエアーを決め8.17をスコアし大逆転、神がかった勝負強さで連覇の偉業を達成した。
今年は3連覇をかけて参戦することになる。
©US Open of Surfing
カノア自身はCT開幕以降、なかなか地元ハンティントンの自宅に帰れなかったようで久々の慣れ親しんだ波での試合になるので連覇のプレッシャーはあるものの、リラックスしながら臨めだろう。
今回もUS OPENにはCTサーファーがズラリとエントリー。その理由はQS10000という、QSのなかでもっともグレード(獲得ポイント)が高い1戦であることと、由緒正しい大会であるためだ。現在CTのトップランカーでカリフォルニアの至宝、コロヘ・アンディーノ(USA)やグリフィン・コラピント(USA)、コナー・コフィン(USA)やQSの上位陣、そして元CTサーファーも多数参戦しており激戦となるだろう。
また、現在QSランキングでNo.5の位置につける稲葉玲王も注目のひとり。ここでグッドリザルトを残すとCT入りがグッと近づくことになる。現在、12210pt(獲得ポイント上位5戦合計)を持つ玲王だが、20000ptを超えてくれば夢の舞台への切符を獲得できるはずだ(USオープン以降のQS10000は4戦、うち2戦は11月のハワイ・トリプルクラウン)
日本人で初めてVans US Openを制覇した大原洋人も参戦。彼は8450pt(獲得ポイント上位5戦合計)を獲得しているが、CT入りへ是が非でもグッドリザルトが欲しいところ。
US OPENは通常のQSとは違い誰もが参戦できるわけではないハイグレードなコンテスト。そのため今回は安室丈を含めた4人の日本人のみが厳しい戦いに挑むことになる。
女子もQS10000というハイレベルなグレードで開催。QSに出場するのは稀な女王、ステファニー・ギルモアなどが参戦。こちらもCTサーファーがズラリと並び強豪揃い。日本人では前田マヒナ、現在QSランキングで上位につけ、CTがもっとも近い脇田紗良、野中美波、川合美乃里、黒川日菜子らが参戦する。直前に行われるオーシャンサイドでのQS6000Nissan Super Girl Pro とともにこちらも見逃せない戦いになるだろう。ここでポイントを稼げれば、日本人女子史上初のCT入りが見えてくる。
とんでもなくハイレベルなビーチブレイクでの戦いは、ウェブ観戦も楽しいもの。ぜひ、眠い目をこすりつつ日本人選手を応援しましょう!
US OPENとは…
Vans USオープン・オブ・サーフィン(Vans US Open of Surfing)は、カリフォルニア州ハンティントンビーチで毎年開催される世界最大のサーフィン競技大会。観客動員数は約50万人。スケートボードやBMXのイベントなども開かれる。
1959年に West Coast Surfing Championship として初めて開催された。
1964年から United States Surfing Championships と呼ばれるようになった。
1982年にサーフ関連のアパレル、水着、アクセサリーなどのブランド Ocean Pacific がスポンサーになり OP Pro となる。
1994年に U.S. Open of Surfing に名前が変わり、現在は Vans が冠スポンサーとなっている。
(出典:http://www.link-usa.jp)