ケリーとステファニー、サリーによる「BREITLING SURFERS SQUAD」にサーフ・ランチで話を聞いた。Part.1

ケリーとステファニー、サリーによる「BREITLING SURFERS SQUAD」にサーフ・ランチで話を聞いた。パート1


写真/三浦安間 文/高橋淳 協力/ブライトリング・ジャパン(http://www.breitling.co.jp

去る2019年9月末、WSL CT戦フレッシュ・ウォーター・プロの直後にブライトリングの新作発表がサーフ・ランチにて開催された。そこでケリー・スレーター、ステファニー・ギルモア、サリー・フィッツギボンズによる「SURFERS SQUAD(サーファーズ・スクワッド)」の3人にインタビューを決行。貴重な生の声を全2回に渡ってお届けしよう。

サーファーズ・スクワッドとは?

ケリーにステフ、サリーも参加する「SURFERS SQUAD」。ウォッチブランド「ブライトリング」の新たな試み。

Q:サーフ・ランチには素晴らしい波がありますが、ここのほかに、世界中でどこの波がお気に入りですか?

ステファニー:私はオーストラリアが大好き。ホームでもあるし、ヘビーなリーフブレイク、ビーチブレイクなどいろいろなタイプの波があるから。このサーフ・ランチの波は私の地元ゴールドコーストの波に似た感じがする。ほかにはハワイとか……挙げていったらきりがないわ。

ケリー:子供のころ、まだ行ったことがなかったオーストラリアのキラが好きな波だと言っていた。ステファニーの裏庭みたいな場所だよね。実際にその波に乗ったら、やっぱり大好きなポイントのひとつになった。フィジーのクラウドブレイクもいい。あといい波がたくさん入ってくるのはインドネシアだね。スマトラとかメンタワイ島とか、インド洋に面したあの辺ではいろんないい波があるよ。

サリー:私にとって好きな波っていうのはチャレンジさせてくれる波。クラウドブレイクや、(ケリー:マーベリックス?(笑)」)、(笑)Jベイとか、そういうクラシックなポイントね。

Q:みなさんはアスリートとしてだけではなく、ビジネスパーソンとしても活躍されています。いろいろなブランドからスポンサー契約を受け、お互いのイメージがあるなかでビジネス的にはどのようなことを気に掛けていますか?

ステファニー:チームと一緒にブランドをしっかり選んでいます。信頼できて、ポリシーが同じであること。そして本物であるということ。ファンにも正直でいたいから、やっぱり私自身が好きなブランドじゃないとね。

ケリー:僕はずっといいチームに恵まれてきた。今はサーフ・ランチやサーフボード(ファイヤーワイヤー、スレーターデザイン)、洋服(アウターノウン)など、立場がスポンサーされる側から変わってきているけれど。若いころはブランドと契約していて、ときには自分のイメージとは違うところや好きではないものもあった。でもそのおかげで、自分のやりたいことに気付くことができた。クイックシルバーとは24年間契約をしていたし、チャネルアイランドとも同じくらい長かった。それらのブランドには長年の忠誠心みたいのものはあるかな。ブランド契約がコロコロ変わって、世界有数のサーファーであってもどこからスポンサーされてるかわからない人もいる。だからライダーは早い時期からブランドとのマッチングを考えたほうがいいと思う。そして、スポンサーがハッピーなら変わらないほうがいい。ステファニーが言ったみたいに、自分の理念とブランドに求めるものに対して正直になることが大事だよ。

サリー:同じような答えかな。理念とか信念が一緒のブランド。大切なのはお互いに高め合っていけて、ストーリーを一緒にシェアできること。私のライフスタイルに共感してもらえることも大事。地球環境、とくに海にたいしての保護を考えているブランドには惹きつけられるわ。このサーファーズ・スクワッドみたいにね。

Q:サーフ・ランチはサーフィンの世界に革命を起こしました。未来のサーフィン(ワールドツアー)に関してはどのように思われますか?


ケリー:人工波でワールドツアー全戦が行われることはないと思う。今でも自然のいい波はたくさんある。波が大きくても小さくても自然を相手にするスポーツだということがサーフィンの醍醐味なんだ。僕らに求められるスキルというのは海を読むこと。海の中で起きることについて、人より良い判断することなんだ。ハイレベルな限定されたイベントにおいては、確かにスタート地点が見えたような気がする。たとえばエアリアルの大会に人工波はマッチしている。先のことになると思うけれど、年にいくつかの大会がツアーとして開催されるであろうことは予想できる。

 

Q:“タイミング”の重要性を教えてください。

ステファニー:海の中ではタイミングがすべて。一瞬でも海の動きを読み間違えただけで、ポジションが悪くなったりスピードが出なかったり、次の技ができなかったりする。本当に重要なことだわ。

ケリー:とくに小さい波ではね。サーフ・ランチの波でも同じことがいえるかな。プロがプロを見てるととくにわかるんだけれど、ほんとに小さなタイミングの差で違いが出る。もちろん大会ではいい波をベストのタイミングで捕らえたい。相手の選手が自信をなくすくらいにね。

サリー:たとえば大会のヒートで出遅れてるとき、残り10秒でスコアを出せるいい波がきたりする。そんなときは成功することをイメージして思いっきりやる。時間がそうしたドラマを生むことはクールなことだと思うわ。

ステファニー:もし遅れたら波に乗れない。だから時間には遅れちゃダメよ(笑)

(パート2へつづく)