沖縄の海を閉じ込めた美しい琉球ガラス
気泡が美しい「ロングビーチ」シリーズ。白波のようなグラス。
海底にたゆたう深い蒼や、ターンではじける水しぶきが閉じ込められたような、美しい琉球ガラス。これらの作品を作るのは、沖縄伝統工芸士の具志堅充さんだ。24年前、沖縄にサーファーが少なかった頃から、やんばる(北部)でひとり波乗りに明け暮れた。「ハブが出るような山道を下って海に行くんです。中古のボードで沖縄中のポイントを回りました」23歳のとき「勤務が12〜18時で、早朝のサーフィンにいけるなと思って」ガラス工房に就職。琉球ガラスの奥深さに魅せられた。
定番の人気作品「青の洞窟」シリーズ。
こだわりは再生ガラス。琉球ガラスは、戦後アメリカ軍のコーラやビールの廃ビンを再生したことでスタイルが作られたのだが、最近では原料仕入が主流だ。「再生ガラスは扱いが難しいんです。でも手間暇かかっても、廃ビンを甦らせるっていうのが好きで。この文化は残したいんです」熱い思いはありつつも、「作品作りは無理せず、自然体で」がモットー。だからこそ、波乗りを通して自然と対峙してきた具志堅さんの作品は、おのずとサーファーをひきつけるのかもしれない。自宅で海を想うときの、最高の相棒になってくれるはずだ。
釜や空間などすべてをイチから手作りした工房。片隅にはサーフボードがある。
具志堅充さん(上写真右)
1975 年、沖縄県生まれ。複数のガラス工房で修行した後、沖縄県伝統工芸士第88 号に認定。現在は自らの工房を構え作品作りをしている。サーフィン歴は24年。
琉球ガラス工房glass32
☎ 0980-52-7899
沖縄県名護市宮里7-19-29 内
12:00 ~ 18:00
休:日
glass32の各地への出店情報や、琉球ガラスのタンブラーや食器類の色鮮やかな写真が満載なので是非覗いてみよう。
公式ホームページ
公式インスタグラム