今年のタイトルレースも熾烈。いよいよ18シーズンも佳境に。WSL編。

(2018年ISAワールドサーフィンゲームスでは準優勝で日本のゴールドメダル獲得に貢献した五十嵐カノア選手)

いよいよ、18年のコンペティションもクライマックスに差し掛かってきた。WSLのチャンピオンシップツアー(世界一のサーファーを決めるドリームツアー)通称CTは残すところ1戦のみ。
今年もノースショアシーズンの幕開時期になりました。我々アベレージサーファーには、サーフィンするのには馴染みのないサーフスポットですが、見る分には最高ですよね。迫力満点のビッグスウェルに、綺麗な海、そして世界最強サーファーによるハイレベルのサーフィン見られ、僅か7マイルの海岸線にベストなサーファー達が集結するまさに夢の時間。
その中でもノースショアのサンクチュアリ、パイプラインで開催される、CT第11戦「Billabong Pipe Masters(Banzai Pipeline, Oahu, Hawaii)」は見逃せない1戦だろう。

WSL CTのチャンピオン争い
チャンピオン争いはガブリエル・メディーナ(BRA)、ジュリアン・ウィルソン(AUS)、フィリペ・トレド(BRA)の3名に絞られており、ガブリエルは既に世界王者のタイトルを獲得(2014年)した経験があり、1位のポジションにいることから有利だと言われている。逆にフィリペはクオリファイ(CT入り)して以降、パイプラインでグッドリザルトを収めたことがないのでそこが不安材料だろう。ただ、第10戦から11戦まではかなり期間が空くので、家族とリフレッシュしハワイで調整しつつ、初タイトルを狙うことになる。ジュリアン・ウィルソンは2012年のミック・ファニング以来のオージーのチャンピオンを狙う。彼は14年にパイプマスターズにてガブリエルを下して優勝しており相性は悪くないといえる。
また、注目はトップ20の争い。Jリーグで言えば残留争いと言えばわかりやすいでしょうか。21位以下は怪我などの理由を除いて基本的にはCTより脱落。再びCTに戻るためにはQS(クオリファイシリーズ)でトップ10に入らなければなりません。その為、21位のフレデリコ・モライス、22位のヤゴ・ドラ、24位のウィルコことマット・ウィルキンソンをはじめ当落線上の選手はかなり気合いを入れてヒートに臨むことになるでしょう。
日本人として最高峰のツアーで活躍する五十嵐カノアは後半戦に怒涛の追い上げで現在8位。ここ2年、パイプ・マスターズにて好成績(16年準優勝、17年3位)を収めているので、ぜひCT初優勝を果たしてほしいところ。今のカノアにはCTの舞台で嵐を巻き起こす実力が十二分に備わっていると言えます。
その他にも、怪我をしてから欠場が続いている2×ワールドチャンピオンのJJFことジョン・ジョン・フローレンスが出場できるのか??帝王ケリー・スレーターの出場はあるのか??今年の大トリ、ビラボン パイプ・マスターズに注目だ。(さらなる情報 10/31日現在でケリー・スレーターとジョン・ジョン・フローレンスがパイプ・マスターズでの復帰が正式に決定。WSLホームページより)

Billabong Pipe Masters(ビラボン パイプ・マスターズ)
場所:Banzai Pipeline, Oahu, Hawaii

12月8日-20日(ウェイティング期間)
WSL

1位 ガブリエル・メディーナ(BRA)56190pt
2位 ジュリアン・ウィルソン(AUS)51450pt
2位 フィリペ・トレド(BRA)   51450pt

8位 五十嵐カノア(JPN)     29274pt


WSL QS
先ほど話に出たQS(クオリファイシリーズ)からも目が離せません。こちらもいよいよ佳境に突入。CTに入るためには、QSで基本的にはトップ10に入らなければなりません。現在(11/6日時点)のQSランキング1位は五十嵐カノア選手。彼はCTランキングも8位とダブルクオリファイがほぼ決定しており、来期も間違いなくCTを戦うことになる。日本人選手でカノア選手に続くのは大原洋人選手。現在38位で、ハイグレード(ポイントの高い)な試合は、Hawaiian Pro(QS10000)Vans World Cup(QS10000)の2試合。まだまだクオリファイの可能性は残されているが、QS10000の2試合パイプ・マスターズを合わせた3戦はトリプル・クラウンと呼ばれ、名誉ある称号だけに開催地のハワイアンはもちろんのことCT当落戦上のサーファーや、CTの調整で出るトップランカーをはじめ強者揃い、CT以上に勝ち抜くのは難しいと言われている。そこで結果を残し、ぜひCT入りを果たしてほしいところだ。
1位 五十嵐カノア(JPN)          26800pt
2位 セス・モニーツ(HAW)          22200pt
3位 ライアン・カリナン(AUS)       20460pt
4位 デイビッド・シルバ(BRA)     19860pt
5位 ピーターソン・クリサント(BRA)19350pt
上記、11/19日現在

44位 大原洋人(JPN)         7640pt

HIC Pro(QS3000)Sunset Beach, Oahu, Hawaii 10/27-11/9日 (イベント終了-優勝者 Kiron Jabour
Hawaiian Pro(QS10000)Haleiwa, Oahu, Hawaii 11/12-24日 (イベント終了-優勝者 Joel Parkinson Parko
Vans World Cup(QS10000)Sunset Beach, Oahu, Hawaii 11/25-12/6日
(日にちはウェイティング期間)


WSL
ワールドサーフリーグ(World Surf Leaque)の略。
旧世界プロサーフィン連盟 (ASP)(Association of Surfing Professionals)

CT
チャンピオンシップツアー(Championship Tour)の略。
サーファーの最高峰を決めるツアー型のコンテスト。世界中のエピックなスポットで開催される。
WCTに参加できるのは、
・メンズ:世界のトップ34(前年のWCTランクTOP22+WQSランクTOP10+WSL選出枠2名)
・ウイメンズ:世界のトップ17(前年のWCTランクTOP10+WQSランクTOP6+WSL選出枠1名)

QS
クオリファイングシリーズ(Qualifying Series)の略。
WSLにより世界中で行なわれている大会。基本的にはCTを目指すサーファー達が出場し、QSでポイントを獲得してランキングをあげ、CTに出場できるよう目指す。QSの後につく数字は大会のグレードでQS1000、QS1500、QS3000、QS6000、QS10000の各グレードがあり、そのまま優勝者のポイントになっている。ハイグレードな大会はQSポイントによっては出場できないこともある。年間ランキングの算定は、獲得したポイントの高い方から5つを合算=トータルポイントとなる。


写真/高橋賢勇 情報:WSL (10/29日現在)(11/6日、11/19日一部加筆)
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