WSL(ワールド・サーフ・リーグ)も新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミック宣言などによるコンテストの中止を発表してからまだ僅かな日数しか経っていない。ただ、他のスポーツ界同様に深刻な影響を受けているのは容易に想像がつく。
屋内スポーツではなく、濃厚接触もないと思われるサーフィン。ここ日本の海はテレワークの普及もあり平日でも混んでいるとの情報が多く寄せられている。ただ、コンテストとなると多くの選手、スタッフが一堂にかえし、選手、運営サイドもホテルなどを利用しなければならず感染の拡大の可能性がある。また、コンテスト開催国が他国からの入国を制限している場合もあるから中止という判断は致し方ないだろう。
WSLのキャンセルされたコンテストのなかでもCT(チャンピオンシップツアー)の緒戦、コロナ・オープン・ゴールドコースト(オーストラリア)は五十嵐カノアや都筑有夢路に、QS(クオリファイシリーズ)のCS(QS10,000)コロナ・ピハ・プロ(ニュージーランド)は、ハイグレードな大会だけに、稲葉玲王、大原洋人、前田マヒナ、脇田紗良などトップランカーをはじめ多くの日本人選手も影響を受けている。世界各地のCTサーファー、QSサーファーともに各自が収束が見えない状況でスケジュールのリスケに迫られている状況だ。一度遠征先の国を出国してしまえば、再入国の際に隔離措置を取らなければならない可能性もあり、日本に戻るか、そのまま遠征先にステイするか判断が迫られている場合もあるようだ。日本でもJPSAの開幕戦やNSAが主催する2020年サーフィン強化合宿などが中止になり、スケジュールの変更を余儀なくされている。
今までの日本人の活躍は??
とはいえ暗いニュースばかりではない。新年早々に中国で行われたQS5,000で村上舜の優勝をお伝えしたが、ハイグレードな試合は数試合しか行われていない状況は考慮する必要があるとはいえ、村上舜が先日のQS CS(QS10,000)でも9位と好調を維持し4位につけている。女子も前田マヒナが同大会で9位に入りランキングは14位、野中美波が21位と好調だ。例年男子は20,000ptがクオリファイのボーダーラインと言われているので、トレーニングを続け再開後もこの勢いを維持してほしい。
(下記WSL QSランキングは3/16日現在)
男子
女子
今夏には東京オリンピックが控え、5月に予定されているサーフィンの代表を争う最終選考ISAワールドサーフィンゲームスがエルサルバドルで開催される予定だ。中止または延期になる試合は今後さらに増えていく可能性もあり、予断を許さない状況。今は一刻も早い終息を祈りつつ、新たな情報が入り次第お伝えいたします。
WSL www.worldsurfleague.com
ISA www.isasurf.org
- Piha Pro Junior, New Zealand – postponed
- Corona Piha Pro, New Zealand – postponed
- Seat Pro Netanya, Israel – postponed
- Barbados Surf Pro, Barbados – postponed
- Corona Open Gold Coast, Australia – canceled
- WSL Awards – postponed
- Red Bull Airborne Gold Coast, Australia – canceled
- Jack’s Surfboards Pro, USA – postponed
- Longboard Pro Espinho, Portugal – postponed
- Caparica Surf Fest Pro, Portugal – postponed
- Central Japan Open, Japan – postponed
- Krui Pro, Indonesia – postponed出典:WSL