サーフィンライフ アーカイブ Vol.33 2004年3月号:ケリー・スレーターのボードデザインコンテスト

お久しぶりです。連載「サーフィンライフ・アーカイブ」です。先日、湘南で波乗りしていた所、もの凄いカレントでそのまま宮崎まで流され、ISAワールドサーフィンゲームスを観戦していました、、、。それにしても日本サーフィン史でこれからも語り継がれるであろうイベント、コンテストでしたね。この模様は次号、10月10日売りのサーフィンライフにて掲載いたします。

さて、カバーショットはケリー・スレーター。ちょっと面白いブラシ(ペイントデザイン)の板に乗ってると思いませんか?実はこれ、サーフィンライフで「ケリーのボードデザイン・コンテスト」なるものを企画しまして、プロ、アマ問わず一般公募し、実際にケリー本人に選んんでもらったんです。
はいコレ、証拠写真。デザインはデッキ面が市松模様に日の丸をON、ボトムは鯛を捕まえる金太郎、コンセプトは”上昇運”。これからもケリーに良い運を掴んで欲しいという意が込められています。これを聞いたケリーはとても気に入ってました。その後5度もワールドチャンピオンを獲得していますので、御利益はあったということでしょう。
そんなケリーがこの時(正確には2003年12月)に挑んだのが7度目となるワールドチャンピオン。この年は稀にみる激戦でワールドチャンピオンが決定するのが、最終戦パイプマスターズのしかもファイナルというこれ以上ないステージが用意されました。演じたのはお察しの通り、ケリーとアンディ・アイアンズ。筆者は現場にいましてが、異様な雰囲気といえる位ビーチは盛り上がっていましたね。結果はアンディの優勝、ケリーは大泣き….。ヒート中盤過ぎにメイクしたバックドアのバレルが勝負のポイントでした。アンディがこのバレルをメイクする前、実はボードにクラック(ヒビ)が入っていたんです。ボードチェンジするか、どうか迷っていた所に波がきてテイクオフしたアンディ。少し走り過ぎてしましましたが、ここでクラックの入ったボードがまさに折れんとするばかりに更にまがり始めます。これが奇しくもストール(減速)する形となり、見事バレルをメイク!という、信じられないようなエピソードが残っています。信じるか、信じないかはあなた次第、です!
サーフムービーの巨匠・テイラー・スティールの「CAMPAIGN」。いわゆる企画もので、写真のカラニ・ロブをはじめ、マチャドにドリアンにケリーにとサーフスター達がいろんなCMをパロってるんですよね、もちろん収録されているフッテージはどれも一級品ですが。その後「CAMPAIGN2」もリリースしましたが、個人的にはこちらの方が好きかな。テイラーの作品では当時、誰が作品中の大トリを務めるのか?が注目されていましたが、この作品はシェーン・ドリアンだった気がします。今晩、家に帰ったら観てみようっと。