バックサイド完全攻略!波を乗りこなす5つのポイント

いったい、どうしてバックサイドに苦手意識を持つのだろう?波を背にするから? 死角が多いから? どこを走るのか分からないから?なんとなく感じている苦手意識の背景に、高梨プロが迫る!

高梨直人プロ

そもそもバックサイドは何が難しいのか!?


バックサイドが難しいと感じる理由に、波を背にすることによる視界の狭さをあげるサーファーは多い。波全体を見るためには目線を送るだけでなく、横へ走っていく斜面側に、身体を開くように向ければいい。だがこの動きをテイクオフの段階からしてしまうと、その後のライディングを難しくさせると高梨プロはいう。「理由は失速してしまうからです。フロントサイドも同様ですが、テイクオフでよりスピードを得るためには、波の高さを最大限に使うことが大切です。でもバックサイドでは、立つ瞬間に走るべき斜面全体が見えない怖さがあり、恐怖に対抗するために初めから身体を横に開いてしまいがち。そうすると波の下方(ボトム)に降りきれないので十分なスピードをつけられず、ライディングが続けられません。バックサイドをマスターするための第一歩は、怖がらずに下を見て滑り降りること!降りきってからでも波は見わたせます」

バックサイドで波を乗りこなす5つのポイント

1.バックサイドの波に乗る

当然だが、バックサイドの波を狙いながらサーフィンすることが上達への道の始まりだ。「僕がプロに成り立ての頃は、グーフィーフッターの選手が圧倒的に少なかった。それで、レギュラーフッターの選手がフロントサイドに乗りたがるところを、乗らせないように波の奥へ奥へとポジションを取り、バックサイドで応戦するようになりました。勝つためにはバックサイドが上手くなる必要があったんです」とは、高梨プロの体験談。バックサイド

2.テイクオフでは波のボトムを見る

一番スピードをつけやすいのはテイクオフのとき。その方法は、波の高い位置からできるだけボトムまで滑ることにある。「そのためにまずはテイクオフ後に行くべきボトムを見る。波の掘れ方により調整が必要ですが、真下よりも若干斜め下です」。テイクオフのときに肩越しにボトムを見ると、サーフボードのノーズが波に刺さりそうで怖い。恐怖に打ち勝ちメイクするためのコツは、行き先であるボトムを見据えて、目線でリードすることだ。バックサイドのテイクオフ

3.前足荷重で波を滑り降り、加速する

ボードに立ったら、体勢を低くして前足を踏み込み、最大限のスピードを得ながらボトムへ向かって滑り降りよう。「横へ行くことは考えずに、まず思い切りボトムまで降りてみてもらいたいです。『こんなにスピードが出るんだ』、『波にこんなに高さがあったんだ』と気づいてもらえれば、視野が広がりバックサイドへの苦手意識が変わると思います」。テイクオフからの前足荷重による加速こそが、この先の難しいアクションを可能にするのだ。バックサイド

 

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教えてくれた人

高梨直人プロ
高梨直人プロ

 

 

 

たかなしなおと● 1983 年、茨城県生まれ。全日本選手権のチャンピオンを獲得したのち、20歳からプロ活動を開始。その後、15年という長きに渡りJPSAランキング上位をスコアし続けるトッププロサーファー。パワフルでキレのあるバックサイドに定評がある。


写真/高橋賢勇 取材・文/高橋 淳 ライダー/高梨直人
[サーフィンライフ2019年1月号掲載記事を再構成]