2020年東京オリンピックを考える上で重要な二つのコンテスト

PHOTO: ISA / Ben Reed 昨年フランス・ビアリッツで開催された「ISA WORLD SURFING GAMES」オープニングセレモニーの模様

サーフィン雑誌を作りはじめて気がつけば約20年、東京サーファー、生涯ビジターの”Yappo” Draこと小川です。9月6日(現地時間)で開催されるWSL、9月15日から開催されるISA世界大会。この2つのコンテストについて、私見たっぷりの見解を。

2020東京オリンピックを見据えたコンテストがこの2週間で二つ開催される。一つはケリー・スレーターのウェイブプールで行われるWSL CT #8「 SURF RANCH PRO」と、9月15日から愛知県田原市で開催される「2018 ISA WORLD SURFING GAMES」だ。オリンピックサーフィン競技の開催地は千葉県釣ケ先海岸(通称:志田下ポイント)での開催が決定されているが、同じく千葉県木更津市での建設が噂されるウェイブプールでは?という噂が収まることはない。このポイントを交えながら、あくまで個人的な意見を。

まず、[SURF RANCH PRO」。商業的に言えば、こちら。先立って5月に開催された国別対抗の「Foundder’s Cup of Surfing」はある程度一般への公開が限定されたイベントだった。ただ、今回はCTツアーでは珍しい観戦料を取るし(もう一つはベルズのリップカール・プロ)、VIPやBLINK 182によるライフイベントはあるし、そして何よりも定刻通りに始まり定刻に終わるという、放映、もしくはメディアアピールといった意味からも、もってこいのイベント。5月末にはIOC競技部長のキット・マコーネル氏が「サーフィンの持つ競技性とカルチャーを融合させることが大切」と競技以外のイベント開催を示唆しているし、まさにコレ、という感じ。現在ケリーが開発したウェイブ・プールの特に技術的側面で権利を持つWSLがオリンピックでの採用を本気で目論んでいれば、最高のプレゼンテーションのはず。「ほら、こういうイベントにしたいんでしょ?波心配することないし、放映スケジュールもバッチリだよ」的な。

大体的に世界初お披露目となった「Foundder’s Cup of Surfing」。ここでは国別対抗が行われ、五十嵐カノアがメンバーとなった世界選抜が優勝

 一方の約50カ国から述べ300人以上の選手が参加する「2018 ISA WORLD SURFING GAMES」。オリンピックは良くも悪くもナショナリズムが高揚されるスポーツイベント。雰囲気という意味では、こちらの方がオリンピックに近い。個人戦あり、団体戦あり。基本的には殆どのオリンピック競技種目はアマチュア団体が主となり、強化や選手選考を行うから、アマチュアサーフィンの国際統括団体のISAが2020年について主導権を握っているのは紛れ間もない事実。昨年からトッププロサーファーの参加をこの大会に認めたのも、オリンピックを見据えた決定だったと思う。しかも開催は海、ビーチだ。サーフィンとは本来、海という自然の中で楽しまれてきたスポーツ(と定義していいかわからないが)。だから、海での開催を、という姿勢を貫き、志田下での開催決定に大きくかかわったISAにとっても、このイベントは成功させたいはずだ。こんな注目の大会がたった2週間のうちで開催されるなんて、偶然か必然か、見る側にとっては踊らされてる感が 笑。

昨年の「ISA World Surfing Games 」オープニングセレモニー。オリンピック的な雰囲気です。

 個人的には海での開催推進派。僕らが日頃から親しんでいるビーチブレイクで、え、こんな事できるの?とか、一定ではない自然の波に対してのアジャストの仕方とか、残り時間わずかでセット来んの?来ないの?とか、こういったドキドキ感をやっぱり味わいたいかな。ウェイブプールでは凄くシビアな技の品評会になってしまうような気もするし、「Foundder’s Cup of Surfing」やSNSを中心にアップされまくってる様子を見る限り、選りすぐりの世界のTop of the topのサーファーの間では、そんな差が無いと思う。でも夏は台風という不確定要素を除いては波が期待できなし、、。こう色々考えると、基本は海で開催、バックアップ orフィギアスケートでやってるエキシビジョンをウェイブ・プールでいいと思ってます。ISAとWSLがどれだけ歩を同じくして進むか、また開催まで2年あるという事から出場国や代表選考方などまだ予断を許さない状態ではありますが、引き続き注目という事で。本当はサーフランチも伊良湖も両方行きたかったんだけど、伊良湖には行きます。久しぶりに伊良湖でサーフィンしたいし笑。次に日本でいつ開催されるのかも分からないので、皆さんもシルバーウィークにかけて観戦に行ってみてはどうでしょう?もちろん、日本代表波乗りジャパン、そして両方のコンテストに出場する五十嵐カノアと大原洋人を超絶応援します!

では、最後にカノアが日本に来た時に海とウェイブプールどっちでオリンピックやりたい?と聞いた時の答えで締めたいと思います。「どっちでもいいよ!」