2019年、令和元年の日本のサーフコンペニュースをサーフィンライフ ・スタッフが振り返る。

今年2019年もあとわずか。本当に1年が早いですよね。ここではサーフィンライフ ・スタッフ鈴木が振り返る2019年の日本のサーフニュース7選をお届けします。忘年会前の時間にでもサラッと読んでみてください。独断と偏見で選出しているので悪しからず。。。
昨日発売の最新号2020年1月号に村上舜のインタビューが掲載されており、必読の内容です。こちらも合わせてご覧ください。

♯1.五十嵐カノア WSL CT初優勝

WSL / Dunber

2016年にWSL CTに参戦して、今年で4年目を迎えたカノア。遂にこの時が訪れました。場所はJPSAも開催されることでお馴染みのバリ島・クラマス、第3戦の「Corona Bali Protected」にて歓喜の瞬間は訪れた。セミファイナルでケリー・スレーター(USA)を倒した勢いそのままに、同じクイックシルバーチームのジェレミー・フローレス(FRA)を破り見事、日本人としてアジア人としてCTでの優勝を果たした。カノアにとって嬉しい初優勝もきっと通過点。2020年はゴールドメダル、そしてCTチャンピオンに照準を絞り戦ってくれることでしょう(まだこの記事を書いているときは最終戦が終わっていませんが)。

♯2.ISAワールドサーフィンゲームス宮崎の開催と熱狂

ファイナルデーにはとんでもない人数のギャラリーが。日本サーフィン史上最多では??と思うほど。

今年は昨年のワールドサーフィンゲームスとは異なり、とんでもないメンツが来日したのは周知の通り。宮崎・木崎浜の現場に一週間ほど取材に行っていましたがとんでもない盛り上がりでした。個人的には過去最高の観客だと感じたほど。その熱気は選手たちのヤル気を一段も二段も上げていたことは間違いないでしょう。18年の愛知・田原、19年の宮崎・木崎浜と異例の2年連続日本開催でしたが、次回はいつ日本で行われるのでしょうか。このメンツが集まるとすると、それは日本でのCT開催しかないでしょう。

♯3.村上舜 ISAワールドサーフィンゲームス4位

CTの表彰式??と間違えるほど。ISAワールドサーフィンゲームスではこのワールドタイトルコンテンダー達と戦い見事4位に入った。

久々にサーフィンのコンテスト、ヒートを見ていて鳥肌が立ったのが村上舜のサーフィン。フリーサーフィン向きと言われる舜だけれど、ゾーンに入るというかノッてくると手が付けられないのはJPSAなどでも感じるところ。第一回JAPAN OPENでもそうだったが、一回スイッチが入るとエクセレントスコアを連発し、相手を完膚なきまでに叩きのめす。スピード、フロー、メイク率とどれも数段ギアが上がるイメージだ。ただ、今大会はR3で一回破れたため敗者復活にまわるのが早かった。そのため、正直厳しいと感じていたがいい意味でその思いは裏切られた。あのハードコンディションを戦い抜き、ケリーを宣言通りぶっ倒しファイナルへ登りつめ、4位のカッパーメダルを獲得したことは鳥肌ものの感動をよんだ。

♯4.都筑有夢路 WSL QS10000優勝&ワールドジュニア制覇&QS最終レイティング8位

WSL/Masurel

今年、ウィメンズのコンペティターで彼女ほど活躍した日本人はいないだろう。QS10000を日本人女性で初めて制覇したのに続き、2019WSLワールドジュニア・チャンピオンも日本人で初めて獲得。惜しくもWSL QSランキング8位と僅か170pt差(今年は7位の選手までがCT入り)によりCT入りは果たせなかった(12/21日、かリッサ・ムーアの2020年CTを休むことが発表され都筑がクオリファイが決定、前人未到の日本人女子初のCTサーファーが誕生した)、来年以降も期待が持てる内容だった。前人未到の日本人女子初のCTサーファー誕生がそう遠くない未来に訪れるだろう。

♯5.松岡慧斗がウェイブ・オブ・ウインターを受賞&2019 SURFER  AWARDSでTHE BEST BARREL AWARDSを受賞

1本の波で人生が変わる。それを体現したのが松岡慧斗だ。ウィンターノースで1月に行われたDa Hui Backdoor Shootoutで史上初となるパーフェクト12ポイント・ライドをメイク。その波とライディングは本場のハワイアンやCTサーファーも唸らせる1本だった。そしてその1本は、O’Neill Wave of the Winter powered by SurflineでNo.1を勝ち取り今回、2019 SURFER  AWARDSでTHE BEST BARREL AWARDSを受賞した。まさに日本人でインターナショナルに認められたサーファーとなった。村上舜も尊敬するという松岡慧斗。今後も彼のバレルライドから目が離せそうにない。

♯6.VANS DUCTTAPE日本初開催

ロングボード・コンペティションに一石を投じる完全インビテーションイベントVANS DUCTTAPE。神様、ジョエル・チューダーに認められし者だけが参加を許されるコンテストだ。通称ログと言われるシングルフィンのロングボードを操る世界屈指のアイコン達が来日し、それを観戦するためにこの人数の人が押し寄せた。地方からもかなりの人が来ていたのも頷けるメンツだったうえに、普段親しむビーチブレイクでとんでもない美技を連発していた。長らくロングボードシーンも追いかけているが、日本でここまで人が集まったコンテストはなかった。WSLのロングボードもデヴォン・ハワードがコンテストディレクターになり変わりつつある。2019年のWSL LTチャンピオン、ジャスティン・クインタルとホノルア・ブルームフィールドはダクトテープ 出場メンバーだ。来年以降もロングボードシーンは優雅でクラシカルな本来の姿を取り戻していきそうだ。

♯7.都筑有夢路

この一年もドラマが多数。色々ありましたね。おい、7番目が空白じゃんとのツッコミありがとうございます。カノアのパイプ優勝のために空けておきましたが、敗退してしまったので…まだ年末まで何があるかわからないので空けておきます。(以下、追記12/21日)、やっぱり空けておいて良かったと思いました!!やりました!都筑有夢路のCT入りが突如発表に。理由はカリッサ・ムーアの2020年シーズンの休業が発表され、それに伴い都筑のクオリファイが決定したためだ。女王からのSNSでのコメントでも都筑に言及されていた。日本人史上初めて誕生する女性CTサーファー。これからの快進撃を期待し2020年シーズンが今から待ちきれない。

いよいよ令和元年も残りあと僅か、来年2020は東京五輪が開催される。どんな1年になるのか、どんなドラマが待ち受けているのか今から楽しみだ。Go 波乗りジャパン!!、Go 日本人サーファー!!
(2019.12.12追記)