レールは「いつどこで」使うのか?

ライディングの基本は、波のトップとボトムをターンで繋ぐこと。その際、常にどちらかのレールが波に入っていることになる。まずは波の位置によって使うべきレールを見定めていこう。

テイクオフ

テイクオフの瞬間から進行方向のレールを意識する

小林直海プロ

テイクオフの基本は、波が最初に崩れる一番切りたった場所(ピーク)から滑り降りること。そのときに進行方向のレールを意識すると、波の斜面を滑り降りながら、次なるアクションであるボトムターンにスムーズに入っていける。傾けるタイミングは波の掘れ方とスピードによって調整が必要だ。

ボトム

波側のレールでターンをすると、スムーズにトップへ向かえる

大橋海人プロ

ピークから滑り降りることによって加速したあとは、波が立ち上がる力を利用してトップに駆け上がることを目指す。そのために波側のレールを傾け、ボトムでターンをすることになる。下から上へ向かうため失速しやすく、ターンに入るまでにどれだけスピードをつけられるかが成功の鍵。

トップ

トップから再びボトムを目指して岸側のレールでターンをする

小林直海

ボトムターンで上に向かったサーフボードを、再び波を滑り降りるため下向きにターンさせるには、岸側のレールを使うことになる。波の崩れ方に合わせた岸側のレールを使う時間がポイント。速い波であれば一瞬だけになり、厚い波では緩やかなターンになるので長くレールを使う。

ミドル

波の中腹ではスピード調整のため両方のレールをコントロールする

小林直海プロ

ボトムに降りたら捕まってしまう速い波のときに、波の中腹で波側、岸側のレールを微妙に入れ替えながら、滑り降りていくタイミングを合わせることがある。これをトリミングという。波のやや上側で、小さなボトムターンとトップターンを繰り返し、高い位置をキープするイメージだ。


写真/高橋賢勇 取材・文/高橋 淳 ライダー/大橋海人・小林直海
[サーフィンライフ2019年3月号掲載記事を再構成]