パドリングのポジショニング、肩の動かし方、体幹トレーニングときたら次はいよいよテイクオフ・・・の前に、正しい「スタンス」を知っておこう。
クルマの運転席のように、サーフボードには操作するためにいるべき場所がある。安定したライディングを行うためには、正しい場所に両足を位置させることが大切だ。
テイクオフをする前に、足を置くべき場所を知る
サーフボードのどこに立つのかを知らないままにテイクオフをしている人は少なくないはずだ。せっかくテイクオフをしても、サーフボードの動かし方に迷ってしまうのは、そのためなのである。余裕あるテイクオフをするために、パドリングに次いで覚えるべきは正しいスタンスだ。両足の置く位置を理解できれば、サーフボードをコントロールしながらライディングを行う段階へと道はつながっていく。スラスターとミッドレングスにおける、立つべき位置とスタンスの決め方を学んでいこう。
山中プロは初心者の頃、次のようにして反復練習していたという。「まずはサーフボードの正しいスタンスの位置に線を引く。そのボードからフィンを外し、布団の上に置いて、パドリングの姿勢から線を踏んで立ち上がれるまでをひたすら練習。下を見ないでできるように体に覚え込ませていました」サーフィン上達には他のスポーツと同様に反復練習が必要なのだ。
山中海輝プロのスタンス
「前足はサーフボードのほぼ中央で一定に。後ろ足に関しては、テイクオフした瞬間は主にサイドフィンの上あたり。加速してターンに入るためのポジショニングです。リッピングをはじめとしたアクションをするときはバックフィンの上。デッキパッドのキックに足が掛かるくらいの位置まで足を下げています」
次回はショートボードのスタンスについて解説していきます。
写真/高橋賢勇 取材・文/高橋 淳 取材協力/ケンティンサーフショップ
[2018年9月号掲載の記事を再構成]