ライディングをしていて前から波が崩れてきたとき使えるテクニックが、この波の上に乗り上げるロールインと、波の裏側へ逃げるプルアウト。波に合わせサーフィンを終えられたとき1本の波を乗りこなしたといえるのだ。
なんとなく波まかせにしてしまうのと、狙いを持って締めくくるのとでは、ライディングの完成度が違う。リーフブレイクのように、ピークからインサイドまで綺麗にブレイクする波では、ビーチサイドのギリギリまで乗りライディングは終わる。しかしブレイクが不規則なビーチブレイクでは、走ろうとしている波の先の方から波が崩れてくることがある。こうした状況のときに使えるテクニックが、ロールインとプルアウトだ。
ロールイン
波のリップに沿って、崩れる波と一緒に着水するテクニック。
フロントサイド
進行方向前方の波が崩れてきて、もう走っていけないときにライディングを終えるテクニックがロールイン。まずは波の上部を走りながら、崩れてくる波に合わせてボトムへ降りることがメイクへの第一歩。着水は波が崩れたあとの白波(=スープ)の上になるのでバランスが悪く、姿勢を低くして膝を柔らかく保つことが大切になる。
バックサイド
バックサイドでは波をさらに待つ
バックサイドでのロールインも、前からやってくる波を焦らずに待つことがポイントとなる。さらに、波のトップにいるときの身体がボトム側へ開いているため、ボトムへ降りていきやすい。つまり向かってくる波にタイミングを合わすことさえできれば、ロールインのメイクも夢ではない。タイミングを合わすカギはボトムターンにある。フロントサイドのときよりも1テンポ遅らせる意識を持ちたい。
[2019年5月号掲載の記事を再構成]