自宅で手軽に続けられる、速く疲れにくいパドリングを身につけるためのトレーニングをご紹介。プロサーファー、稲葉玲王のトレーナーである、アテネオリンピック水泳競技メダリストの森田智己さんにレクチャーしてもらおう。
肩甲骨の可動域を広げる
シンプルな上下動を繰り返し、肩甲骨の動きを滑らかにする
肩甲骨の動きを感じることができる、もっとも簡単なトレーニングのひとつ。「力を抜いて床に寝そべり、腕を前方に向かって垂直に上げます。このときに手のひらをできるだけ直角にして、肘を伸ばす。そうすると肩甲骨を動かしやすいです。肩がすくまないように注意しましょう」
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チューブで負荷を掛けて、肩甲骨内側の筋肉を刺激する
右のトレーニングの応用編。チューブを使うことで肩甲下筋など、パドリングの持久力につながる肩甲骨周りの深部にある小さな筋肉を鍛えられる。肩甲骨をしっかり出して、引くように心掛けよう。「注意点はチューブを張りすぎて肩が縮こまらないようにすることと、身体でチューブを引っ張らないようにすることです」
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肩甲骨を大きく動かしながら、肩周りの筋力をアップさせる
肩甲骨を回すだけではなく、伸ばしたり引く動作が入るので、パドリングのストロークをより大きくすることにつながるトレーニング。「可動域を広げる効果だけでなく筋力アップにも効果的です。広背筋とともに、肩甲骨周り内部にある棘下筋などが鍛えられます。意外とキツイので、はじめは5セットもやれば充分でしょう」
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1.腕を閉じる。肘は肩くらいのラインまで上げたほうが良い。
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2.肘の高さは変えないで腕を開く。手のひらを外に向けると開きやすい。
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3.広背筋を引き上げるようにしながら、肩甲骨と一緒に両手を大きく上げる。
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4.②と同じ体勢に。首をすくめないで、肩甲骨全体をグッと背中に寄せる。
腕を上げるだけでなく、肩甲骨の上げ下げを意識する
首をすくめない、顎を引かないようにすることで、広背筋や棘下筋などを意識しやすくなり、肩甲骨を大きく動かせる。③から④へ移行するときに脇の後ろあたりにキツさを感じたら、このトレーニングがきちんとできている目安になる。腕だけ上げ下げしても効果がないので注意しよう。
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[2019年7月号掲載の記事を再構成]