フロントサイドとバックサイドの大きな違いは2つある。1つめは、波に対して視界が開けているか、背を向けていて視界が狭いか。2つめは、つま先とかかとのどちらでレールを立てるかだ。どちらも波に対する身体の向きによるもの。それぞれの特性を見極めて上手にボトムターンをメイクするコツを、加藤プロに伝授してもらおう。
フロントサイド
テイクオフは掘れたところから
フロントサイドは波全体が見渡せてしまうため、どうしても先走りになってしまいがち。ボトムのパワーゾーンを逃さないようにするためには、なるべく掘れた場所からテイクオフすることが有効だ。「ボトムターンをする時間が短くて済むような波を選びましょう。つま先でレールを傾ける状態は、かかとを使うバックサイドのターンより体勢を保ちづらいからです。そのためにはできる限り掘れたセクションを探すこと。波は掘れるほどブレイクが速いため、ボトムターンを最小限に抑えることができます」
1. 緩慢な波でもピークの奥の方からアプローチすることによって、より掘れた場所でのボトムターンを狙うことができる。
2. 徐々につま先に力を掛けて波側のレールを立てていく。ゆっくり丁寧に行なっている様子が伺える。
3. 膝をより深く鎮めつつ、腰を波側へひねる。
4. 体勢を保ちつつ、後ろ足を踏み込みターンを上方へ伸ばす。
すべてのアクションはゆっくり丁寧に、を意識
「思っているよりターンをするべきボトムはずっと下の方にあり、自分はいつも意識的に深く下まで降りるようにしています。そしてフロントサイドはゆっくり落ち着いて、丁寧にレールを入れることを心掛けています。しっかりレールを入れることによって、ボトムからトップへ駆け上がるために必要な力がいっそう得られるからです」。深くゆっくり丁寧にを意識する必要性も、視界が広くて焦ってしまうことと、体勢をキープしづらいことに由来する。はじめは下に降り過ぎると波に捕まってしまうので、徐々にターンの位置を深めていこう。
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