これで成功間違いなし!連続写真で徹底解説、テイクオフのコツ

まずはまっすぐビーチを目指そう
パドリングの次にトライしたいのが腹ばいのまま波に押される感覚を知ること。波に押されて得られるサーフィン独特のスピード感を知り、慣れることが大切になる。テイクオフへのチャレンジはそのスピードに慣れてからでも十分。そしていざテイクオフを行う段階になったら、まずはまっすぐビーチへ向かうことを心掛けよう。波のサイズはマックスで腰くらい。必ず足のつく浅瀬で行うようにしたい。

テイクオフでは、立つことに必死にならないことが大切だ。 必要以上に力んでしまい、スムーズな動きができなくなるからです。そこで「サーフィン独特のスピ ード感に慣れるためにも、まずは 視線が低くよりスピードを感じられる腹ばいのまま波に押されてみよう」と大澤プロは提案する。 腹ばい姿勢で滑ることに慣れたらスタンドアップへトライ。最初は浅瀬を選び、立ちながら波を待って、波が来たらサーフボードに寝 そべりテイクオフをしてみよう。

「立ち上がるとき、サーフボード に手を添えたままだと立ち上がれ ず、バランスを失って転んでしま います。滑り出した瞬間に一気に立ち上がってみましょう」 また、波に押されたときに上体を起こすと重心がサーフボードのテール側に移り、ノーズが上がる。 ノーズが水面に刺さりにくくなり、 そのためテイクオフ成功の確率が高まることも覚えておきたい。 海のなかに立った状態からのテ イクオフに慣れてきたら、その次に挑戦したいのはパドリングをし ながら波をキャッチすること。意識すべきは波がブレイクする場所とタイミングであり、それは波が ブレイクする場所にパドリングで向かい、うねりからスピードに乗っていく必要があるためだ。この 感覚も最初は腹ばい状態で獲得していくのが上達の早道となる。

 

テイクオフをする波を見つけたら、波を見ながらパドリングでタイミングを合わせにいく。

波が切り立つのを感じながらパドリング。ビギナーにはソフトボードでの練習がオススメ。

胸を軽く反らせ、視線を進行方向であるビーチに向けてパドリングしている様子がわかる。

胸を軽く反らせ、視線を進行方向であるビーチに向けてパドリングしている様子がわかる。

いよいよ波に押されサーフボードが滑り出し、 テイクオフのために両手を添える準備をする。

波が今にもブレイクしそうな状況なのがわかる。サーフボードは持ち上がり滑り始める。

手はレールを握らず添えるだけ。肘を締めて立て、サーフボードと胸との間に空間を作る。 

上体を起こすことで重心はテール寄りに移り、サーフボードのノーズが持ち上がっていく。

視線を前方へキープしながら、左膝が右肘に当たるように意識して左足を一気に前に出す。

そうすると左足がストリンガーの上に置かれることに。このときすでに手は離している

ここまで頭の位置が動いていないことに注目。重心を低く保ちながら前足に荷重していく。

テイクオフ成功! バランスを保ちながら波に 押されて疾走していく感覚を楽しみたい。

両手を上げ進行方向に向けているところも注目ポイント。身体が走る方へ向きやすくなる。

パドリングのときからここまで一度も足元を見ていない。「視線は進行方向に」は鉄則だ。

まっすぐにビーチに向かうテイクオフを繰り返して練習し、しっかり自分のものにしよう。

 

ライダー/大澤伸幸●おおさわのぶゆき 茅ヶ崎出身、在住のプロサーファー。フリーサーフィン、コンペティションのどちらでも高次元なサーフィンをみせる。2010年にはJPSAグランドチャンピオンを獲得している