台風が海岸に届けるのは波だけではない!?/サーフィンライフスタッフ 鈴木

台風一過のビーチ
先週末に列島を直撃した台風24号(チャーミー)。各地に大きな爪痕を残したことは記憶に新しい。

被害が出るのは嫌だけれど…波がないとサーフィンできないのも事実。不謹慎だと思いますが、台風ができると嬉しい気持ちと波だけを届けて欲しいという気持ちになるのがサーファーの素直な思い(私だけではないはず)。

台風は進路やサーフィンをする場所にもよりますが、我々サーファーにとって最高のプレゼント『グランドスウェル』を届けてくれることが多い。今回、チャーミーからの波でグッドウェイブをスコアできたサーファーも数多くいたことでしょう。

そんな台風はいい波という恩恵だけではなく、我々のフィールドをゴミだらけにすることをご存知だろうか。
これらの写真は10/2日の火曜日、オンショアのおさまった朝撮影した湘南・某スポット。

台風一過のビーチ

ご覧の通り、海はゴミで溢れている。海の中も流木やプラスチックゴミだらけ。写真では分かりづらいですが、実際は流木よりもそれに絡む細かなゴミが多数漂着しています。

日本は海に囲まれた島国だ。今回の台風通過に伴い、強いウネリと通過後オンショアが吹いた多くの海岸線でこんな惨状になっているはず。またオフショアが吹いた場所も、浜にはゴミが少なくても海にゴミが大量に流出しているのは容易に想像できる。

基本的にはこれらのゴミは河川から海へと流れ、波と風(オンショア)によって海岸線に広がっていくと言われている。(海流で海外のゴミが漂着するところもある)

最近の海岸ではプラステチックゴミ(マイクロプラスチック)が問題になっているが、今回も大量のゴミが溢れている惨状を目にした。ビーチクリーンはもちろん、ゴミを出さない努力も必要だと改めて思い知らされる。
海は山が作るといいますが、ビーチクリーンだけでなく上流河川沿いのリバーサイドクリーンもさらに必要なのかもしれません。

ひとりふたりの力ではどうにもならない量のゴミ。いつも楽しませてもらっているフィールドだからこそ、どうにかできないのかなともどかしさがいつも募ります。
何かいい解決方ほうがあればお知恵を貸してください。
(サーフィンライフ宛にメールまたはSNSからDMをください)

ここでひとつ台風通過後にサーフィンするビギナーアドバイスを。
風や波が落ち着くとビギナーの方も海へ入りやすくなります。ただ、海岸や海の中にも流木をはじめ危険なゴミがたくさん浮遊していることが多い。また海水も濁りいつも以上に水中が見にくくサーフィンしにくいコンディションになることが予想される。そのため、いつも以上に慎重に海を観察してサーフィンをしましょう。個人的には大雨、台風、オンショア、と三拍子揃ったあとは海に入るのを控えることが多いです。
理由は以前、ライディング中、サーフボードと自分に流木とフェンス(有刺鉄線付)が当たり怪我をしたことがあるためです。皆さんも海に入るかを慎重に判断し気をつけてサーフィンを楽しんでくださいね。
台風一過のビーチ

今週末も台風25号が接近してくる可能性がある。被害が出ないことはもちろん、サーフィンに行かれる際は、落ちているゴミにも注目して欲しい。もしそこのビーチが綺麗ならば、誰かが相当な努力で海岸清掃を行ってくれた可能性が高いだろう。


写真/文 スタッフ鈴木