世界一の激混みポイント、スナッパー・ロックス私的攻略法

今年も4月3日より開幕するWSLチャンピオンシップツアー。初戦「QUIKSILVER PRO GOLD COAST」のステージとなるのが”スナッパー・ロックス”、別名”スーパーバンク”。レギュラーフッターなら一生に一度は味わってみたい超ロングライド可能なブレイクです。ですが、とにかくクッソ(失礼)いい波なので、プロ、アマ混同、老若男女は言わずもがな、たまにイルカまでと大混雑は必至です。テイクオフの横に人、ボトムに降りても人、ラインを走っても人、前乗りは日常茶飯事、プルアウトしても人、とにかく人、人、人…。そんなスナッパーの攻略法を約10年に渡り通い続けている私が密かに伝授したいと思います。

その前に多くの方がご存知かと思いますが、”スーパーバンク”は人口的に作られたサンドバーです。お隣のDバー(デュランバー)の横を流れるツイードリバーの川底より砂を吸い上げ、パイプラインを通しスナッパーピーク付近に2つ、キラに一つある排砂口より再度海に流し、サンドバーを形成するという仕組みです。以下ムービーを参照ください。
この排砂口はとっても地味に岩場に設置されていますが、サーファー的インスタポイントなので行った際は必ず写真を取りましょう 笑

Quiksilver​ & Roxy​ Pro Gold Coast | March 11-22

The Mechanics of Snapper Rocks 🌊

World Surf Leagueさんの投稿 2018年3月12日月曜日

VIDEO:WSL
これが”スーパー・バンク製造機”だ!

シーズンですが、おおよそWSL初戦開幕の1ヶ月前から約2ヶ月(今年だと3〜5月)の期間が良いと思います。サイクロンが定期的に発生しウネリを届けてくれますし、そしてやはりサンドバーです。WSLの試合のために約1ヶ月前より砂を注入し、スーパーバンクを人口的に作り始めるからなのです。スナッパーや隣の隣のポイントのキラでスーパーセッション映像や写真が見られるがコンテスト前後に多いのは、こんな理由からなんです。(もちろんこの期間以外でもナチュラルにサンドバーができる場合もあります)


さて、いよいよ攻略法に入ります。まず前提として、

・ピークは行かない、頭半以上になったら海に入らない
世界のトップサーファーは当然、レベル高過ぎのローカルサーファーでピークからサードセクション(①)までは朝の田園都市線、もしくは総武線状態。プロでない限り、あなたの乗る波はまずありません。

・週末は避ける
はい、学校お休みですね。キッズの登場です。キッズだからといって甘く見てはいけません。だいたい自分より上手いです。小さい身体ですから、当然テイクオフも激早です。負けじと挑んでも、スプレーかけられたり、スナッパーの砂を噛むような悔しい思いをします。

・スーパー朝イチ、日没直前も避ける、狙うはランチタイム!
今日こそは一番ノリだ!と勇んでいっても学校前のキッズ達がいます。そして学校終わったらまた入ってきます。ここでも争うのはやめましょう。また日没前は人が少なくなる事になりますが、やっぱり鮫が怖い(周辺にはシャークネットが張られていますが、万全ではありません)。比較的人が少ないのは、朝二とお昼頃だと思います。

・干潮の時は注意、一気に流されます。
スーパーバンクの厄介なのが、潮の流れ。マジ激流です。タイミングを誤って2、3発ドルフィンすると150メートルは流され、本来出たかった場所にゲットできません。セット間隔をきちんと見計らいましょう。もし流されたら、自然の力に逆らうのはやめましょう。最初の内は相当ビビりましたが、キラの前あたりで止まります。

では前置きが長くなりましたが、一般サーファーがスナッパーで波を乗るための秘訣とは、ズバリ波待ちのポジションです。

① ピークから二つ目の岩が突き出してあるあたり(大会中ではジャッジテント前)
スナッパーのピークから乗ってくるサーファーはここまで2〜3アクションは普通に決めてきますが、少し緩慢になるセクションのため、ここでプルアウトしてライディングをやめるサーファーが多いのです。緩慢なのでパドルガン漕ぎですが、ここからウォールはまだまだ張ってきます。

② ①でテイクオフが間に合わなかったあったサーファーのおこぼれ。虎視眈々と狙います 笑だいたい浅い事が多いので、ここから割れる波は結構ホレますが、メイクすればコンパクトなチューブになる事も

③ コンテストがONしてる時はココ!この場所はウォーターパトロールがジェットスキーで待機している場所。選手もここまではそうそう乗ってきません。それにコンテスト中は比較的空いています。個人的にはこの場所が一番好き。ジェットの周りに小判サメのごとく、引っ付いて良い波を待ちましょう。グリーンマウントの前まで余裕で乗れます。が、たまに意地悪なウオーターパトロールがジェットで水を引っ掛けてきます。悔

④ ③から乗ってくるサーファーがプルアウトする沖。ここまで来ると人減ります。でも写真を見てください。全然、インサイドまで乗っていけます、基本はウォール波ですが、地形があればインサイドにチューブも。ま、ここはもうスナッパーじゃないんですけど笑

と尻すぼみ感は否めませんが、以上が個人の経験上の攻略方です。もちろん、これらの場所で待って波が取れなくても責任は負いません。あくまで参考程度に。ゲッティングアウトしたら人生最長ライドを決めてくださいね〜、Adios!!

Text : Yasuyoshi Ogawa