ムダな力を使わずに効率良くパドリングのスピードをアップさせるには、スムーズに腕を回し、サーフボードの“ブレ”をできる限りなくすことが大切。そこでポイントになってくるのが、体幹と肩甲骨への意識だ。
身体の軸を意識しながらリラックスして腕を回す
体幹とは、広義では人間の胴体すべてを、狭義では腹部周辺の身体の深部にある筋肉群を指す。そしてこの体幹こそが、最大限のパワーで身体を動かす源となり、バランスを取る核となる。「パドリングの際、失速に直結するサーフボードのブレをなくすためには、サーフボードが水平になる正しいポジションで、全身を脱力させがら体幹を使った姿勢をとることが重要です」というのはパドリングトレーナーの松本さん。
そして体幹を入れた姿勢で、腕の軸となる肩甲骨を大きく動かすことでパドリングのスピードをアップさせられるという。「水中では、腕で水の抵抗をしっかり受けて推進力に変えることを意識します。空中では脱力し、肩甲骨の可動域を広げるようにして腕を回しましょう」
体幹と肩甲骨を意識する方法
効率的なパドリングの鍵、「安定感」を生み「体幹を入れた姿勢」をつくる方法と、最大限の推進力を得られる「肩甲骨を大きく動かした腕の回し方」を伝授しよう。
肩甲骨を使うには脱力しながら腕を回す
脱力した状態が肩甲骨を大きく動かす鍵であり、ひとつのコツとして広背筋への意識を持ちたい。水中で水の抵抗を受けながら振り抜いた腕を、広背筋を使って前に運ぶように意識すると、力まずに腕を回すことができる。
体幹で姿勢を整えて身体の軸をつくる
[2019年5月号掲載の記事を再構成]