実践!サーファーのカラダを作るトレーニング「バランス+体性感覚を高める」

姿勢を安定させるには視覚、平衡感覚、体性感覚が必要で、その割合はそれぞれ 10%、20%、70%といわれる。これらの感覚に明確な意図を持った刺激を与えて、知らないうちに身についている「動きのクセ」を修正すれば、サーフィンにおけるパフォーマンスは向上していく。

ライディング姿勢

不安定な波の上で行うサーフィンでは安定感のある姿勢が重要だ。カラダを安定させるためには、頭からカラダの重心(骨盤内にある第2 仙骨付近)を通り、足の爪先もしくはかかとに至る線がまっすぐになる姿勢を保つことが大切。そして骨盤を進行方向へ向け、同時に上半身も同じように捻り、視線を先へと送る。

安定したライディングフォームには低重心の姿勢が求められる。頭の先から足の先まで、重心線を考慮した理想の姿勢がこちら。カラダは縦の直線を描き、骨盤は締まっている。

 

 

屈曲系・伸展系のカービング

「屈曲系」と「伸展系」の2 種類が存在するカービング。フェイスを利用し、スピードをつけて大きな弧を描くのが「屈曲系」、リップを利用し鋭角に曲がるのが「伸展系」となる。片手で柱などを掴んで固定し、腰を落とし、重心移動、目線の動き、姿勢を意識しながらその動きを再現しよう。理想的な動作をカラダになじませたい。

カラダの傾き・捻り、前方・後方・重心の感覚を意識しよう。もしやりにくさを感じた動きがあれば、目と背骨のトレーニングの復習へ。

 

 

リッピング

サーフィンのテクニックでもハイレベルとなるオフザリップ。理想的なカラダの使い方を実践するトレーニングは、上半身の先行動作から下半身へ運動を波及させていく。たとえば写真のようなグーフィースタンスの場合、まず左手を上げ、右足を左斜め上方に捻るように振り上げ、その動きをリードにして上半身と下半身を回転させていく。

上半身先行の動作から、下半身の足に動きが波及。体性感覚の強化トレーニングを思い浮かべ、胸郭(胸部を形作る骨)や骨盤が理想通りに動いているかを確認しよう。

実践!サーファーのカラダを作るトレーニング「体性感覚を高める」

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2019.11.25

サーフィンライフ2019年9月号を再編
写真=熊野淳司、朴 玉順(CUBE) 取材・文=江原裕子 監修=古川丁巳