お尻をあげて足を前に出しやすい姿勢を作ることが大切
今回は、プロ活動に加え、自身のショップでのサーフィンスクールを通して、あらゆる角度からテイクオフと関わってきた川畑プロにレクチャーを受ける。「お尻を上げるタイミングでテイクオフが進化する」と語る、その内容とは?
この記事の目次
テイクオフの動作の流れ
注意するポイントは、テイクオフの瞬間に胸〝だけ〞を反らさないこと。胸〝だけ〞を反らせると、サーフボードが滑り出し、いよいよテイクオフという瞬間に足が出てきません。理由は、腰がサーフボードに近いポジションにあるためです。
①跳び箱のように手で上半身を持ち上げると同時にお尻をあげる
②そのまま立ち上がる
パドリングでは視線を進行方向に向けること
テイクオフ前のパドリングでは、視線を進行方向に向けましょう。視線を下にするとバランスは失われます。パドリングに重要なことは、「ブレない」ことと「軸がズレない」こと。そのために胸、腹、太腿で揺れを吸収して安定感を保つことが必要です。
パドルを続け、胸や顎でサーフボードを押すイメージで、重心をできる限りサーフボードの前方へ移す。
手の位置は胸のちょっとノーズ寄り
手の位置に関しては、腕立て伏せをするイメージで、胸のちょっとノーズ寄り。また、サーフボードを掴むと、余計な力がサーフボードに伝わって不安定さを生み、テイクオフが遅くなってしまいます。あくまで〝跳び箱を飛ぶ感じ〞で手を付き、お尻を素早く上げてみてください。テイクオフの瞬間は、胸だけを反らさずに上半身を持ち上げるタイミングでお尻もあげることが大切。その一瞬のタイミングで、前足を出しやすい姿勢を作りたい。お尻をあげて足を前に出しやすい姿勢を作ることが大切です。
手を付いたら一気に上体を押し上げ、そのままの勢いでお尻も持ち上げる。お尻を上げるとともに前足をスタンス位置まで一気に出す。
足をスタンス位置に出したら急いで立ち上がらずに、進行方向を見据えながらサーフボードに体重を乗せ加速する。
教えてくれた人・・・
川畑邦宏プロ
1966 年2月6日生まれ。宮崎県宮崎市出身。1986 年7月に JPSA(日本プロサーフィン連盟)プロテスト合格。以降、国内外のプロコンテスト参戦、雑誌などの撮影トリップをはじめプロ活動を展開。国内プロツアーのJPSAではシード選手として15 年間好成績を残す。東京と湘南で展開するサーフショップ「キラーサーフ」代表(killersurfjapan.com)
撮影/朴 玉順 取材・文/池田 昌弘
[サーフィンライフ2017年7月号の記事を再構成]