そもそもトップアクションの必要性とはなんだろう? そして、どういうシチュエーションで取り入れ、何を意識すれば いいのか? アップス&ダウンズ以上の技をなかなか習得できない初中級者サーファーは必見だ。
見た目にインパクトのあるトッ プアクションは、サーフィンの最大の見せ場。最終的にそのサーファーの技量を判断する基準にもなります。もちろんボトムターンも大切ですが、それだけではサーフィンの醍醐味を知ることはできない。トップアクションができるようになれば、サーフィンの幅がグッと広がると思いますよ」と河村海沙プロ。オフ・ザ・リップやカービングなど、トップアクションもさまざまだが、それぞれに適した波は異なる。「フェイスが張った波ではカービング、ホレたセクションではリッピングなど、その波に合った技をできる人がかっこいいと思います。リッピングした時のスプレーの量やキレ味なども、見栄えを左右するポイントです」と安室丈プロ。そしてトップでかっこよく技を決めるには、とにかくスピードが重要。ボトムターンでしっかりとスピ ードを得たままトップに上がらなければ、技は成立しない。「トップアクションへ入る前に必ず ターンをしてスピードを貯めます が、その時にボードが引っかからな いよう意識しています。少しでも引 っかかるとトップでスピードが足らず、キレのあるアクションができなくなるんです。トップアクションをする際は、次にトップへ上がることを想定してボトムに降りないとダメ。両方の意識を持って、ボトムターンに入るのが重要だと思います」 と海沙プロ。「また、ボトムに降りすぎるとパワーがなくなるので、一番のパワーゾ ーンを使って最大のスピードを得ることも重要です。そのスピードを殺さないままトップへと向かえば、成功率は上がるはず」と安室プロ。まずはトップに正しく上がること を意識するのがトップアクションへ の第一歩。
オフ・ザ・リップ
「ホレた波を選ぶ」、「十分なスピード」、「リップに当てるタイミング」。この3つがオフ・ザ・リップを成功させるためのコツだ。そのためには、ライディング中に先の波を予測し、当てたい場所にタイミング良くアプローチができるように、ボトムターンの入り方から調整する必要がある。ボードはリップと垂直に当てるのがセオリー。そうでなければ、ローラーコースターになったり、波に押されて、そのままボトムに落とされることがある。
カービング
波のフェイスを広く使って弧を描くカービングは、その大きな動作が目を引く。カービングを習得できれば、波を上手く使ったサーフィンができるようになり、ライディングのバリエーションも増える。オフ・ザ・リップよりは簡単なテクニックなので、ぜひ挑戦してみたい。カービングに適しているのは、しっかりとフェイスの張った波。ダンパーな波ではやりづらいし、見栄えも良くない。上半身のひねりと体重移動が成功のコツだ。
フローター
波の上を横に滑っていくフローターは、 速い波を抜けたい時などに有効な繋ぎ 技。成功させるにはスピードとタイミングが重要だ。スピードが出た状態でトップに上がり、波の上を滑り、波が崩れるタイミングでボトムに降りるというイメージだ。しかし、降りるタイミングを間違えると、最も衝撃のあるリップポジションにボードが当たり、ボードが折れてしまうこともある。波の上を滑ることよりも着地が難しいと海沙プロは言う。
ローラーコースター
割れている波にボードを当てて降りてくるローラーコースターは、 ライディングの終了時などによく使われるテクニック。早い波ではなく、トロめの波に合わせてボードを当てると成功しやすい。今回紹介するテクニックの中で最も簡単だ。ただし、力任せに蹴りすぎるとボードがスライドしてしまうので、軽く当てて、さらっと降りるイメージで。大きい波では、少し当ててボトムに落とすなど、 波の状況とタイミングに合わせた動きを行おう。
次回よりテクニック毎に解説します。次回の更新をお楽しみに!
最強のコーチ陣はこの2人