波を滑り降りながら次に狙うアクションは、波のトップへ向かうボトムターンだ。バックサイドではかかと側のレールを立てることがきっかけとなりサーフボードが方向転換を始める。目線、腰、上体、両足を連動させながらのターンはなかなか難しいが、バックサイドではボトムターンができれば、そのあとのライディングはフロントサイドに比べて簡単に感じるはず。動作の順番をきちんと覚えて、スムースに連動できるように何度も練習しよう。
目線→腰→肩の3ステップ
1.目線
肩越しに波を見据えて、かかと側にサーフボードを傾ける
ボトムターンに入る最初のステップは、目線を横に向けることから。このとき視界に波の上部を入れ込むこと。同時にかかと側にサーフボードを傾けるとターンが始まる。「狙ったボトムに滑り降りながら目線を横方向に移す。さらに前足を踏み込み体勢を低くして、徐々にかかとに体重を乗せていきます。腰を落としてレールを立てていくイメージです。波が掘れた場所ほどやりやすいので、しっかりボトムに降りましょう」と、高梨プロのアドバイス。
2.腰
腰を落としつつ波側にひねり、サーフボードを走らせる
続いて意識するのは腰。腰を前足に乗せるようにしながら波の上方に向かってひねると、サーフボードがさらに横へ走っていく。それにともない目線を上げていけば走るラインは上方へ移行する。この動作は波が最も掘れ上がる場所(=パワーゾーン)で行いたいのだが、佐藤プロが目安を1つ教えてくれた。「慣れてきたら、波側の手で水面をタッチできれば十分に姿勢が低く、いい位置でターンができているということになります」
3.肩
肩を開きながら後ろ足でテールを押し込み加速する
ボトムターンの後半は、波のより高い位置を目指す動作となる。腰をひねりながら、肩を開くようにしてサーフボードをさらに上方へリードする。同時に、後ろ足でテールを押し込むと、加速しながら波のトップに向かって駆け上がっていけるのだ。一連のボトムターンについて、高梨プロはこう話す。「ゆっくり順番通りに動作をつなぐことを考えましょう。波に合わせることも必要ですが、まず身体に動きを覚えさせることが大事です」
高梨プロのパワフルなボトムターン。どの写真を見ても、サーフボードに体重がしっかり乗った状態なのがわかる。安定した体勢でターンをするために意識したいのは、膝でボールを挟むようにしながら身体をコンパクトに保つこと。そのうえでひねりや荷重をコントロールすると、しっかりとした軸のあるターンを繰り出せる。
写真/高橋賢勇 取材・文/高橋 淳 ライダー/高梨直人
[サーフィンライフ2019年1月号掲載記事を再構成]
バックサイドのテイクオフテクニック
バックサイドのターンのテクニック
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