いいなぁと思ったビーチの取り組み@伊豆・下田市吉佐美地区・大浜

綺麗なビーチでも目を凝らせばプラスチックゴミがあることも。

年中海へと通うサーファーではなく、一般の方は海といえば夏のイメージが強いだろう。私が車の免許を取る前から夏に通っている伊豆・下田は、関東、東海圏の人々にとって憧れのビーチのひとつと言っても過言ではない。夏場は多くの海水浴のお客さんで賑わう日本屈指のエリアだ。日本とは思えない透明度のビーチは、例えフラットだったとしても行くだけで癒されますよね。
そんな下田でいいなぁと思う取り組みがあります。それは海水浴場にてビーチクリーンの時間があること。
例えば吉佐美地区の大浜ではBGMが流れている間にゴミを拾い、ライフガードタワーに持って行くビーチクリーンタイムがある。一人でも親子でも参加できるし、海が身近でない方でもビーチクリーンを知ってもらうキッカケになると思う。大浜だけでなく他のエリアも時間を設けていたと記憶している。伊豆のビーチはコンパクトで、海水浴のエリアとサーフィンエリアが隣り合っているのでサーファーも参加しやすいのが特徴だ。

子供と楽しみながら、友人と楽しみながらビーチクリーンができるこの取り組みは、私の記憶の限りかなり前、高校時代にはもう既にあったと記憶している(もしかしたらもっと以前からあったはずだ)。例えば、ビーチクリーンをする際にゴミを入れるバッグにブランドのタイアップがついていたりしたこともあった…はず(記憶では)。ゴミ拾いをすると子供に特典があったところもあったはず(記憶では)。(年によってはノベルティがもらえたり、スタンプを集めると駐車場が無料になるサービスなどが実施されることもあったはず)。こういった取り組みや自治体の方、ローカルの方の協力があり、あの綺麗なビーチは保たれているのだと思う。

綺麗で澄んだ海、ビーチは子供も大人も楽しませてくれる

一方地元の海、湘南はどうだろう。同じく地元の方、サーフショップ、ボランティアの方などがビーチクリーンをして尽力してくださっているが、途方も無い数のゴミが散乱している。海水浴場のエリアはまだ清掃がされている方だが、一歩エリアから外れたら下の写真の様な感じだ。

やっぱり綺麗なビーチが気持ち良い。年に数回だけ海に来ることがあるかどうか、という方と違い日頃からサーフィン(マリン・アクティビティ)、犬の散歩やジョギング、釣りをする者は海、ビーチと接する時間が長い。そんな我々だからこそ出来ることもあるはずだ。出来ることから始めたい。そんなことを改めて痛感した。

片手でサーフボードを、片手でゴミを持ち帰るのも良いだろう。でも正直言ってそれだけでは湘南の海は良くなりそうにない(意味がないわけではなく、諦めでもなく、もっと大きなムーヴメント(参加者の増加)、ボランティアに頼りすぎない体勢の構築、啓発活動などをしていかなければゴミは減らないだろう)。
海は川が作るというのはよく知られた話しだ。その川から海にあるゴミの約70%が流れ出していると言われている。そのため砂浜や河口だけでなく上流も綺麗にしていかなければいけないと言うのが上記の言葉の真意だ。

例えばフェスとくっつけて砂浜でのライヴとビーチクリーン。
ギネスに挑戦!? 参加者の公共施設を割引します!神奈川の海岸線を目指せ10万人で一斉ビーチクリーン。
ボランティアに頼る、地方行政に頼りすぎるのをやめ、国がビーチへとアクセスする人からお金を徴収する、または環境ビーチ税の創設。そこから清掃員の増員、処理費用の捻出。

など、企画案は浮かぶ。やっぱりネックはどうやって人を集めるのか、それとお金の部分で主にゴミ処理費用だ。そこを解決できれば、状況が好転していくはずだ。

Photo: Yasuyoshi Ogawa

SNSなどでバリの海で撮影されたゴミだらけのチューブを抜けているサーファーの写真を見た方も多いと思う。上の写真はバリ・クラマスの砂浜。こちらも日本と似た状況のようだ。

皆さんはゴミが落ちている海と落ちていない海、どちらが良いですか?
聞くまでもないことだと思いますが、私はゴミが落ちていない海が良いと思います。

今夏訪れた新潟・某所の海は限りなく透明だった。こんな海でサーフィン、マリンアクティビティを楽しみたいですね

文/スタッフ鈴木 写真/スタッフ鈴木


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